FXの4つの手法

FXのトレード期間による4つの手法

FXはそのトレード期間(買いや売りを行ってから決済するまでの期間)によって4つの処方があります。

トレード種類トレード期間自動売買との相性
スキャルピング数秒~数分高い
デイトレード数分~1日とても高い
スイングトレード数日~数週間やや低い
長期投資(ポジショントレード)数か月~数年低い

スキャルピング

投資手法の概要

Yahoo!ファイナンスの米ドル/円チャートなどを見ると分かるように、為替レートというものはとても細かく値動きをしています。
ということは、あなたが買った価格が最高値である確率も、最安値である確率も極めて低いのです。
したがって、あなたが買った値段からちょっとでも上がったら即座に売ってしまい、あなたが売った値段から少しでも下がったら即座に買いを入れるのであれば、確実に儲かるはずです。この理論を実際に応用するのが、スキャルピングと言われる投資手法です。

しかし、スキャルピングを実際に行おうとすると、そう簡単にはいきません。まずFXには(株もそうですが)、売値と買値の間には常にある程度の差(スプレッド)があります(これは実質的にはFX業者(ブローカー)の手数料になります。これがないとFX業者は商売になりません)。したがって、投資家が仮にFXで買いが決済された瞬間に同時に売った場合、スプレッド分だけ損をしてしまうのです。
また、スキャルピングは常にチャートを監視し、素早く買いや売りを入れたり発注したりしなければなりません。このことは本業があるサラリーマンにとってはとても難しいですし、ストレスもかかります。

自動売買との相性 高い

スキャルピングという投資手法と自動売買との相性は高いと言えます。投資家がPCやスマホの前に張り付いていなくても、コンピュータが自動で売買を行ってくれます。買いや売りを行う判断基準にしてもその国の経済状況などは考慮に入れる必要がなく、チャートの動きだけを基準にすることができます(この投資理論をテクニカルと言います。また、経済状況などを基準に投資を行うことをファンダメンタルと言います。コンピュータによる自動売買システムはテクニカル理論に基づくものが多いです)。また、チャートの動きを瞬時に判断し、売買を行うようなことも、人間よりも自動売買システムのほうが高速にかつ正確に行うことができます。

しかし、スキャルピングでは極めて小さな値幅での利益を狙うため、注文のタイミングが一瞬でも送れるとすぐに損失を被ってしまいます。FX業者の決済スピード、自動売買システムど稼働させるサーバの安定稼働、サーバとFX業者との間の通信スピード等、高いレベルでのシステム環境を整える必要があります。

デイトレード

投資手法の概要

デイトレードは、スキャルピングのトレード期間をやや長くしたものだととらえていただいてようでしょう。ただし、スキャルピングとは異なり、単純に機械的な売買を行うわけではないので、数日のうちに今より価格が上がるか下がるかの予測をすることが必要になります。数日のうちに価格が今より上がると思えば買うし、下がると思えば売るのです。

自動売買との相性 とても高い

デイトレードの投資判断としては、テクニカルとファンダメンタルの両方がありますが、自動売買システムで投資を行う場合は、ほぼテクニカル投資になります。つまり、価格が極端に上がり過ぎていたら、その反動で下がることを期待して売りを行い、逆に価格が極端に下がり過ぎていたら反動で上がることを期待して買いを入れるのです。
このことは比較的単純なロジックなので、自動売買システムで容易に行うことができます。また、1日の中でいつ価格が極端な値動きをするか分からないので、投資かが手動でこの投資手法を実践する場合は、やはり一日中PCやスマホに噛りついていなければならないのですが、自動売買システムではその必要もありません。
またシステム環境もスキャルピングを行う場合ほど高度なものを追求しなくとも、利益を確保することができます。

スイングトレード

投資手法の概要

スイングトレードは、一度持ったポジジョン(買いまたは売りを入れること)を数日から数週間キープしてから決済します。
1日単位などでチャートを見て、相場が上昇しているときにもっと上昇そうだと思って買ったり(順張りといいます)、または相場が極端に上がっているので反動で下がるだろうと思って売りを入れたり(逆張りといいます)します。

自動売買との相性 やや低い

スイングトレードは、それほど素早い判断も求められませんし、割とすぐに結果が出るので場数も踏みやすく、初心者の人がFXを手動で始めるのにはとても適している投資手法です。大抵のFX業者が提供している指値(ある程度利益が出たら自動的に決済すること)や逆指値(ある程度損失が出たら自動的に決済すること)を利用すれば、日中の仕事中に売買できないために、チャンスを逃したり大きな損失を被ったりする危険性も無いでしょう。
一方、最初にポジションを持つ契機となるのは、チャートの動きそのものというよりは、インパクトのあるニュースとか経済指標の発表などが多いです。例えば、FRB(米国連邦準備制度理事会)が利上げを行いそうだというニュースが流れると、円安ドル高が予想されるため、円を売ってドルを買うなどです。
そういった判断は複雑な条件がその時々によって組み合わさって判断されるため、自動売買システムで扱うのはとても難しいのです。一方、人間は複雑な思考もケースバイケースで行えます。
残念ながらMT4で扱うえる自動売買システムは、チャートの動きに自動的に反応するようなものが多いため、いわゆる「AI(人工知能)」と呼ばれるようなシステムが行うような、条件をどんどん自分で学習していったり、複雑な判断はすることはできません。したがって、MT4とスイングトレードの相性はやや低いということになります。

 長期投資(ポジショントレード)

投資手法の概要

長期投資(ポジショントレード)とは、その国の経済情勢や経済政策、または世界経済の流れなどを考慮して通貨を買ったり売ったりし(ポジションを持ち)、それを数ヵ月~数年間保有します。一見するとリスクが低く簡単なので、初心者が始めに行う場合や、サラリーマンが副業で行う場合に向いています。しかし、いくつかの問題点があります。

 あまりレバレッジを掛けられず、利益率が低い

ポジションを長期間持つということは、一時的に含み損(決済前の見込み損失額)が出てもポジションを持ち続けるということです。それは場合によっては元に対して比較的大きな割合になるため、10倍や20倍のレバレッジを掛けていると、その含み損も10倍や20倍になります。
単純計算で言えば、10万円の証拠金で10倍のレバレッジを掛けて100万円の買いポジションを取った場合、価格が元値から10%下がると、100万円×10%=10万円の含み損となり、10万円の証拠金がすべて相殺されてしまいます。実際には証拠金がある程度含み損で相殺されると、ロスカットといって強制的に損失を出した状態で決済されてしまいます(証拠金がマイナスになってしまい、FX業者が代わりに支払わなければならなくならないようにする仕組みです)。
そのため、長期投資の場合は全くレバレッジを掛けないか、かけても2~3倍の場合が多いです。なぜFXなのかでも書きましたが、サラリーマンが副業でFXをして儲けようとする場合はレバレッジをかけなければ、大した儲けになりません。

 何年も待っても、結局全く儲からない場合がある

長期投資(ポジショントレード)は、機関投資家など豊富な資金のある人が、いくつものポジションを組み合わせて行うこと(ポートフォリオと言います)が多いです。そういった投資家は1つや2つのポジションが、数年間全く利益がでなくとも何でもありません。
しかし、一般の個人投資家はそういくつもポジションを持つことができません。ただでさえ長期投資は比較的高額な資金が必要であまりレバレッジをかけれず、リスクも低いが利益率が低いため、何年か経ってその資金が全く増えていない場合、その資金を長期間遊ばせてしまうことになり、とても大きな機会損失になります。

そのため、サラリーマンが外貨やFXで長期投資を行う場合は、以下のような目的で行うのがよでしょう。

  • 経済ニュースを見るようにする動機付けのために少し外貨を持っておく
  • 日本がインフレになった場合のために、外貨を持っておく
  • 他の投資処方と組み合わせて、補助的な手法として行う

自動売買との相性 低い

長期投資(ポジショントレード)は、自動売買で投資を行う必要は全く無いと言えます。MT4で自動売買を行うソフトで、長期投資を行うソフトがあり、もし利益が出ていたとしてもそれは”まぐれ”でしょう。数年に1回しか取引をしないのであれば、それは上がっているか下がっているかの丁半博打と変わらないからです。
長期投資(ポジショントレード)は、人間が多くの情報を集め、熟考して行うものです。売買の頻度も少なく手間もかかりませんし、本業の業務中に急いで売買する必要も基本的にありません。FXで長期投資を行うのであれば、少なくともMT4は使わないほうがよいでしょう。

長期投資にはMT4による自動売買は必要ありません。手動で投資するようにしましょう。

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