長期の運用に耐えうるロジックは不可能ではないか
これまで私は長期のバックテストにおいて結果が出るEAを作ろうと模索してきました。
しかし、自分が作ったSteadinessシリーズ、あと長期にわたって運用してきたFXStabilzierともに、どうしてもワイルドススワン的というか、コツコツドカン(小さく利益を積み重ねるが、一度負けるとその利益以上に負ける)という形式を取らざるをないものばかりでした。
昨今の新型コロナパンデミックで、市場を取り巻く環境が一変し、今まで数年に一度しか起こらなかったドカン(大きな損失)が、頻繁に発生してしまったりと、これまでのロジックが使い物にならなくなってしまう事態が多発しました。
このような新型コロナパンデミックによるFX市場の激変としては、以下のような変化がありました。
- 貿易取引の激減による為替両替実需の激減
- 在宅勤務やロックダウンにより、時間に余裕のある人たちが増えたことによる、アマチュア投資家の投機的取引の大幅増加
このようなことは、事前に予測することは全く不可能です。したがって、過去数年間にわたるデータに基づくロジックを組んでいたところで、今の状況では全く通用しなくなる可能性は極めて高いのです。それはAIや機械学習を駆使した高度なロジックであったとしても同じだと思います。
リスクを大きくとらなくても、短期的に高収益を上げるロジックは作成可能ではないか
前述したように、私はこれまで、数年にわたり利益を上げ続けられるロジックを模索してきました。しかし、実は短期的ならば高収益を上げることができるシステムは、マーチ―ゲールをしたり、ロスカットを深く取ったりなどの高リスクを負わなくても、意外に簡単に見つかるのです。
具体的には私はRSIを材料にした逆張りを中心にロジックを考えているのですが、それであれば、マーチンゲール無し、利益確定とロスカットが同じ値幅でも、数ヵ月のスパンのバックテストであれば、かなり高いパフォーマンスを出すことかできました(次回のブログで書きます)。
システムトレードはアドホック、臨機応変にロジックを組みかえて行うべき
システムトレードは、その時その時の市場の地合いに合わせて、臨機応変に比較的シンプルなロジックを組んで実現していくべき。というのが私の今の考え方です。
市場を動かす要因というのは、その時々の市場を取り巻く状況によって刻一刻と変わります。ここ数年のスパンで言えば、トランプ大統領就任前からのトランプラリーの前後、または安倍前首相就任時からのアベノミクス前後では、市場のムードや全体の基調もまるで異なるものになっているはずです。そして、今回のコロナ。最近、GoGoJungleなどは7年分のバックテストの提出を求められますが、そのような長期にわたって通用するシステムトレードロジックというのは現実的に存在しないのではないでしょうか。
それよりも、順張り、逆張りなどのスキャルピングやデイトレードの基本に忠実でありながら、取引するトリガーや値幅を臨機応変に、サッとロジックを組みかえて対応していき、あまりに市場が激変している最中は、おもいきって取引を休む。
そんなかたちのシステムトレードがシステムトレードの正しいありかたであると、今の私は考えています。
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