昨年、私が読んだ投資関係の本の中に書いてあったことがある。
それは、「投資にとって最も重要なことは生き残ることだ」という一節だ。
前にもこのブログに書いたが、投資を行っているとかならず負けに遭遇する。プロ野球のペナントレースで、どんなに強いチームでも、135試合全勝できないと同じだ。
大切なのは、負けによるダメージをコントロール可能なは範囲に押さえ、失敗から学べるようにすることだ。そこで重要なのは、ロスカットのラインをどこに置くか ということになる。
ここからは私の持論なのだが、その基準は単純だ。それは、
「自分が心理的に許容できる範囲」ということだ。
自分が、10万円負けるとすごくへこむのであれば、ロスカット基準を10万円以下にするべきだし、100万円負けてもなんてことないと思えるのであれば、ロスカット基準を100万円以上にしてもよい。要は、負けてきたときに自分が冷静でいられる範囲にするということだ。
投資というのは、自分の心理との戦いでもある。含み損が広がってくると、夜も眠れぬ不安に襲われる。ロスカット基準がないとなかなか損切りをする決心がつなかいものだ。そしていざ、損切をしたときに、自分の心理的負担レベルを超えていると、回復不可能か回復にとても時間のかかるようなダメージをくらうことになる。
さらに、付け加えるならば、一度負けた後は、ロスカット基準を浅くするべきだと思う。1回では耐えられるダメージでも2回連続で食らうとボディブローのようにきいてくるからだ。
また、複数の相場でポジションを取っているならば、ロスカット基準にはそれらが一斉に負けた場合を想定するべきだ。一昨年のギリシアの財政危機や、昨年のトランプ・ラリーなど、株や通貨は一斉に極端な動きをする場合がある。そして、自分がポジションを取る根拠はどの相場でも原則同じことが多いため、負け始めるときは複数の相場で一斉に負け始めるからだ。
コメント